夏の節目、土用の丑の日が今年もやってきます。2025年の日程と、うなぎだけでない食べ物を探り、夏バテを防ぐ知恵をお届けします。由来から風習、健康に良い選択肢まで、一緒にこの季節を楽しみましょう。
2025年の土用の丑の日は?土用の丑の日の期間とは?
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2025年の土用の丑の日はいつでしょうか。
2025年の夏の土用の丑の日は、7月19日と7月31日になります。
土用は各季節の変わり目に設けられる期間で、夏の場合は立秋前の「18~19日間(年によって異なる)」を指します。この期間中、特に「丑の日」にあたる日が「土用の丑の日」とされており、2025年では、その日は夏の土用期間内に設定されます。
土用の丑の日の風習
土用の丑の日にはうなぎを食べる風習が有名ですが、他にも”しじみ”や”うどん”など、「う」のつく食べ物を食べる風習もあります。これらは夏バテ防止や健康維持に役立つとされ、古くから多くの人々に親しまれています。
「土用の丑の日」由来とは
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そもそも土用の丑の日の意味とは、どのようなものでしょうか。
土用の丑の日の由来は、季節の変わり目に注目される日本古来の習慣です。具体的には、「土用」とは、立春、立夏、立秋、立冬の各節入りの前約18日間を指し、季節ごとのエネルギーの転換期と考えられています。
中でも夏の土用の期間は、立秋を前にした暑い時期に当たり、この時期にある「丑の日」を「土用の丑の日」と呼びます。
土用の丑の日の食べ物
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土用の丑の日の食べ物と言えば、うなぎ
うなぎを食べる習慣は、江戸時代に広まりました。あるうなぎ屋の主が、夏場のうなぎの売れ行きを上げるために、当時の有名な学者に相談し、その提案内容が、「丑の日にうなぎを食べると良い」というキャッチフレーズだったそうです。これは、「丑」の字に「う」の文字が含まれることから、「う」のつく食べ物を食べる風習と結びつけられました。現代で言えば、マーケティング戦略が功を奏し、うなぎを食べる習慣が広まったと言われています。
ちなみに天然うなぎの旬は、脂がのって美味しい 秋から冬にかけての10〜12月ごろと言われています。
うなぎを食べる意味
うなぎを食べることは、歴史的な側面以外にも、栄養面、文化面からの背景もあります。
栄養価の高さと夏バテ防止
一般的に多く語られるように、うなぎは高たんぱくで栄養価が高く、特にビタミンA、ビタミンE、DHA、EPAなどの栄養素を豊富に含んでいます。夏の暑さで消耗しやすい体力を回復させ、夏バテを防ぐ食べ物とされています。このため、夏の土用の丑の日にうなぎを食べる風習は、健康維持と体力増強の意味も含まれていたそうです。
季節の節目としての意義
土用の丑の日は、季節の変わり目、特に夏への移行期にあたります。この時期にうなぎを食べることで、新たな季節への準備として体を整え、健康を願う意味合いもあったそうです。また、日本では古くから、季節の節目には特定の食べ物を食べる風習が数多く存在し、うなぎもその一つとして位置付けられています。
現代に至るまで受け継がれている土用の丑の日の文化。当時、土用の丑の日の食べ物として、うなぎを提案した学者の聡明さが現代まで伝わってきますね。
うなぎ以外の食べ物
土用の丑の日には、うなぎ以外にも、特定の食べ物を食べる文化が存在します。
この習慣は、うなぎの代替品や補助的な食品として、同様に夏バテ防止や体力回復が目的とされています。
- しじみ
- うどん
- ウリ類
- うなぎのイミテーション
しじみは、肝機能の向上や疲労回復に役立つアミノ酸やミネラルを豊富に含んでいます。夏の疲れを癒やし、体力を回復するために選ばれています。
「う」のつく食べ物を食べるという習慣から、うなぎの代わりにうどんを食べる風習もあります。うどんは消化が良く、暑い季節に適した食品とされています。
キュウリやスイカなどのウリ類も「う」のつく食べ物として選ばれることがあります。特にスイカは夏の暑さを和らげるのに適した食品で、水分補給にも役立ちます。
うなぎは価格が高く、なかなか手が出しづらいですよね。
そのため、魚のすり身で作られた「うなぎ風味のかまぼこ」などが代用品として食べられることがあります。価格面でもリーズナブルなため、選ばれることも多いです。
これらの代替食品や補助食品は、うなぎの栄養価や習慣を尊重しつつ、様々な理由でうなぎを食べられない人々にも、土用の丑の日の風習を楽しむ機会を提供しています。
土用の丑の日は、季節の変わり目にあたり、うなぎをはじめとする特定の食べ物を食べることで、健康を願う日本の美しい風習の一つです。2025年の土用の丑の日は、7月19日と7月31日です。この機会にうなぎを楽しんではいかがでしょうか。